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更新日:2023年8月25日

「みんなが笑顔で わくわくする楽校(学校)」づくりを目指して!~子どもたちの主体性を高める~

                                                                                                           校長 上原 義人

 今年の夏は、新型コロナウイルスに関する規制が緩和され、久しぶりに各地でお祭りや花火大会など、様々な行事が 開催されました。家族と一緒に楽しい思い出を刻んだ子、勉強やスポーツに没頭して力や自信をつけた子、新しいことに挑戦(経験)する中で、ひと回りもふた回りも成長した子もたくさんいることでしょう。その一方で、連日“災害級”とも称される猛暑が続いたほか、広い範囲に甚大な被害や影響をもたらした台風の上陸もありました。幸い、夏休みの間に学校には大きな事故やけがに関する連絡はありませんでしたが、被害に遭われた方におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。

 さて、今日から2学期が始まりました。子どもたちの元気な声が響き渡り、静まり返っていた学校に活気が戻ってきました。もうしばらくは、熱中症への対策を徹底しながら、夏から秋、そして冬へと季節の変化も楽しみつつ、実りの多い2学期にしていきたいと思います。

 ところで、4月の学校だよりや保護者会でもお示ししたとおり、本校が目指す学校像は「みんなが笑顔で わくわくする楽校(学校)」です。私自身、子どもの頃から毎日学校に行くことを楽しみにしていました。学校に行けば先生や友達に会うことができ、みんなと一緒に新しいことを学んだり思いっきり遊んだりできるからです。また、おいしい給食や季節ごとの学校行事もとても楽しみにしていました。そして、教員になってからは、毎日子どもたちの笑顔が見たくて、心からわくわくできるような授業づくりを目指して試行錯誤を繰り返しました。子どもたちの反応に大きな手応えを感じる時もあれば、期待通りの反応が得られなかった時には、「どうしたら子どもたちを笑顔にして、わくわくさせられるだろうか?」と悩んだものです。

 子どもは正直です。休み時間になると自然と笑顔になり、「ドッジボールしよう!」とか「鬼ごっこしよう!」と声を掛け合いながら、猛スピードで校庭に飛び出していきます。また、教室で好きな絵を描いたり折り紙を折ったりしながら友達とのおしゃべりに花を咲かせている子、図書館で好きな本を選び、本の世界に夢中になっている子もいます。どの姿からも、子どもたちのわくわく感が伝わってきます。なぜ子どもたちは、休み時間になるとこんなにも目をキラキラと輝かせるのでしょうか。そこには、授業でも参考にすべき共通点があります。それは、「主体的に活動する姿」です。「主体性」と似た意味で使われる言葉に「自主性」があります。自主性とは、予め決められたことを自ら率先して行動する態度や性質のことを指します。これに対して主体性とは、「何をすべきか決められていないこと」について、自分の意志・判断により、自ら責任をもって行動する態度や性質のことを指します。休み時間に誰と何をして遊ぶかは、まさに自分の意志と判断によって自由に決めることができます。これがわくわく感につながる大きな鍵です。そして、より楽しく遊ぶために友達とルールを考えたりチーム分けを話し合ったりします。時には、その過程や勝敗をめぐり言い争いになることもありますが、周囲の助けも借りながら自分の責任で話し合い、解決できたという経験が大きな自信や達成感となり、更なる成長へとつながっていくのだと考えます。

 同様のことは、日々の授業や学校行事においても当てはまります。はじめから誰かに敷かれたレールの上を進むだけでは、主体性を発揮することはできません。主体性を発揮できない活動は受け身となり、楽しいどころか、苦痛さえ感じる活動となり得るでしょう。したがって、授業や学校行事においても、ある程度の範囲の中で子どもたちが自由に問いをもち、課題や学び方を選択・決定し、自分のペースで考えたり(「個別最適な学び」)、友達と協働したり(「協働的な学び」)する中で、粘り強く探究しいていく活動は、とてもわくわくする学びになるのではないかと思うのです。そうした経験の中で培われる力こそ、変化の激しい時代をたくましく生きるために必要な資質・能力であり、学習指導要領につながる考え方です。

 三鷹中央学園は、三鷹市の研究奨励校として「自立的な学び」の実現を目指して授業改善に取り組んでいます。子どもたちが主体性を発揮して自ら学びに向かう力を育むために、教師は子どもたちの文脈で(興味・関心、生活経験等のつながりを意識して)授業を展開できるように研究を重ねています。また、2学期は、運動会や展覧会をはじめとする大小様々な行事も計画されています。日々の学校生活における学びや体験を大切にし、子どもたちの主体性を高めていくことは「みんなが笑顔で わくわくする楽校(学校)」づくりへの大切な一歩であると考えます。そのために、学校は子どもの個性を理解・尊重し、①子どもの「好き」を肯定すること、②子どもの頑張りや小さな成功体験を褒めること、③子どもが自分の意見を言えるように発問や場を工夫すること、④子どもが自ら考えて選択・判断する機会を増やすこと…を意図的に取り組んでまいります。

 上記①~④は、家庭や地域の皆様にも、ぜひ一緒に考え、取り組んでいただきたい内容です。家庭や地域においては、③を子どもが自分の意見を言える(「はい」「いいえ」以外で答える)質問をすること、と置き換えてご理解ください。引き続き、「ななっ子」の共育・協育にお力添えをいただきますようお願い申し上げます。

令和5年度七小通信8・9月号(PDF:467KB)

 

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