七中生はダイヤモンド
校長 勝野 能光
桜の花も舞い終わり、鮮やかな若葉が輝くようになりました。101名の新入生を迎え、2年生82名、3年生92名、合計275名で令和5年度のスタートをしました。今年度も、生徒と教職員で、これまで積み重ねてきた三鷹七中の良き伝統を引き継ぎながら、よりよい発展をめざします。どうぞよろしくお願いいたします。
「ダイヤモンド」の話をします。
ダイヤモンドは今では最も高価な宝石ですが、その高い価値が認められるようになるまでには何百年もかかっています。ダイヤモンドは、人類が発見した世界で最も硬い物質です。そのためカットしたり磨いたりすることができませんでした。したがって、原石のままでは美しくなかったので、お守りとして使われていたくらいで、ルビーやサファイアに比べて価値はかなり低いものでした。ところが、14世紀になってダイヤモンドはダイヤモンドで磨けば良いという技術が発見されました。それから、その形や美しい輝きが次第に宝石としての価値をもち始め、17世紀の末頃から今のような、宝石の中では最も高い価値をもつようになりました。ダイヤモンドはダイヤモンドで磨くことで美しく輝くようになったのです。
この事と同じように、私は人も人に磨かれることによって輝く、立派に成長する。と考えています。第七中学校には、毎日の教科の勉強や朝読書をはじめ、体育祭や音楽祭などの行事、職場体験やボランティアなどの体験活動、部活動や委員会活動など、たくさんの学習や活動があります。ぜひ、それらの活動に、失敗を恐れずに積極的に挑戦し、自分の力を試してほしいと思います。自分自身が全力を尽くすことはもちろんですが、クラスの仲間、あるいは学年を越えた仲間と一緒に力を合わせて取組んで欲しいと思います。協力したり心を合わせたりするためには、仲間との意見や気持ちの違いなど、簡単にはいかない苦労や悩みもあるかと思います。しかし、それらを乗り越えるために努力をすることで、心が鍛えられたり、自分の得意な物や良いところなどが発見できたりします。さらに、周りの人たちへのいたわりや思いやりの心など、集団生活であるからこそ得られることがたくさんあります。それは「人が人を磨く」ということです。ダイヤモンドがダイヤモンドによって磨かれ美しく輝くように、皆さんもこの第七中学校で、お互い同士が磨き合って高め合って、自分を成長させ、輝かせて欲しいと思います。
さて、私の校長としてのモットーである「3C」というキーワードをお話しします。Change(チェンジ)Chance(チャンス)Challenge(チャレンジ)の頭文字の「3C」です。様々な場面でこの「3C」を意識して行動してほしいと思います。
Change(チェンジ)
「Change(チェンジ)はChance(チャンス)」とよく言われます。「Change」の「g」の字を「c」に変えると「Chance」になります。自分を思いきってチェンジすると自らにチャンスが訪れるのです。また、場に応じたシフトチェンジができるようになって欲しいとも思います。
Chance(チャンス)
人にはそれぞれ「あの時、こうすれば良かった」等の後悔はあるものです。反省もあると思います。それでもChance(チャンス)は今です。いつでも、Chance(チャンス)は「今」なのです。思い立ったときがChance(チャンス)なのです。
Challenge(チャレンジ)
自分の良さはなんだろう? 自分の得意なところは何だろう? 自分はどんな人? 世界に一人し
かいない自分自身を理解する。そのためには、学習はもちろんのこと学校行事や生徒会活動、部活動、地域行事に積極的にChallenge(チャレンジ)してみましょう。様々な体験的な活動を通して働くことの意義や自分の適性を知り、自らの進路を切りひらいて欲しいと思います。
「ChangeのChanceだChallengeしよう」です。良い1年にしていきましょう。
【自然環境に恵まれた第七中学校】
本校は、本市南西部に位置し、学区は南西部に調布市と隣接し、屋上からは調布市、府中市、小金井市が一望できる景観な地です。国立天文台の北側と隣接した高台に校舎は建ち、竜源寺(近藤勇の墓所)、国際基督教大学キャンパス、野川公園、調布飛行場と水と緑に囲まれた自然環境がすばらしく、一歩校門を出ると、植木畑を中心とした畑地も多く、学校の西側崖下一帯は「横穴古墳」や「ほたるの里三鷹村」などの静かで緑の多い、自然に恵まれた環境を持っています。自然環境保全地区として、湧水を生かしたほたる池、ワサビ畑、湿性花園や水田が広がります。6月の田植え祭り、10月の収穫祭、11月に大沢の里祭り、3月の餅つき大会と地域と学校の連帯を本校の伝統として重ねています。