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更新日:2016年12月2日

平成28年度 三小だより12月号

12月の生活目標

思いやりの気持ちをもって生活しよう

ありふれた日常から汲(く)み上げる

校長 佐伯 孝司

 「夕焼け」等の作品で知られる詩人、吉野弘さんを取り上げ、次のように表現した記事があります。
吉野弘という詩人は、(…略…)人間のありふれた日常から、詩を汲み上げ、作品を書きました。(…略…)詩というのは贈り物なのだと思いを強く持ちます。(NHK解説委員室ウェブサイト内 詩人・小池昌代氏の解説記事より)
 吉野さんのように詩を汲み上げることまではできませんが、日常の児童の学習活動から思いや考えを汲み上げようとしてみると、心を動かされることがあります。
 先日、5年生が平行四辺形の面積の求め方について学習していました。授業の終わりに、ある児童が「変形して長方形の面積の求め方を使えばよい」という内容をノートに書きました。授業後、私はその児童に「君は、このことについて、いつ気付いたのですか。」とたずねてみました。児童の答えは、「授業の始まりの方です。」私は、「授業の最初にまとめに書く内容が分かっていたのなら、君にとってこの授業は意味があったのでしょうか。」と、またたずねます。せっかく授業で活躍したのに、答えに窮している児童の心の中は、どうだったでしょう。児童に申し訳なく思いながら、私は答えを待ちました。児童が口を開きました。「自分が考え付かなかった、たくさんの考え方があることを知ることができました。その中でも、分かりやすい、求めやすいと思ったのは・・・と考えたので、・・・とまとめました。」学習のプロセスをたどりながら見事に答えてくれた児童に、私は心からお礼の言葉を伝えました。
 同じ内容の授業で、他の児童が考え付かなかった考え方を発表した児童が、授業の最後に、長方形に変形して面積を求めればよいことが分かったという内容をノートに書いていました。私はたずねました。「君にとって、今日の授業で一番よかったと思うことは何ですか。」この児童は、「そうか」とつぶやいたかと思うと、ノートに鉛筆を走らせました。よい方法を考え付いたこと、自分が友達の役に立てたこと、友達に刺激されて考えることができたことなどを表す文が連なりました。
 私は、児童がこのような問いに答えられる力、自分にとってのその授業の価値を言葉にする力を育てていきたいと考えます。課題解決の過程で多様な考えのよさに気付き、それらについて分類・整理したうえで比較・検討して理解を深める。三小の教員が日々の授業で大切にしようとしていることを児童が受け止め、自分なりに表現してくれたことに感動しました。冒頭の小池氏の解説記事が思い浮かびました。児童にとってこのような学習活動は日常になっていますが、そこからきちんと価値を見出し、言葉にできるのは、吉野さんに通じるような汲み上げる力なのかもしれません。その児童の言葉は、私にとって大切な贈り物になりました。
 さて、吉野さんの代表作「夕焼け」の詩の一部を引用します。

やさしい心の持主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。
何故って
やさしい心の持主は
他人のつらさを自分のつらさのように
感じるから
【「夕焼け」の内容】満員電車の中。「としより」に「娘」が席を譲った。礼も言わずに「としより」は次の駅で降りた。別の「としより」が「娘」の前に現れ、「娘」はまた席を譲る。二度あることは…、新たな「としより」が「娘」の前に現れる。しかし、三度目の時「娘」は、うつむいたまま、席を立たなかった。下唇をギュッと噛んで。体をこわばらせて。固くなってうつむいて。
・・・この状況の後に左の引用部分が続きます。左の引用の後は・・・「やさしい心に責められながら 娘はどこまでゆけるだろう。 下唇を噛んで 
つらい気持ちで 美しい夕焼けも見ないで。」と結びます。
ぜひ原文をお読みください。インターネット上にもたくさん取り上げられています。

 児童の日常生活でも、問題はいろいろと起きます。つらさを感じることもあると思います。その中で、「やさしい心の持主」が相手を思いやって、よかれと思ってとった言動がうまく通じず、気を遣い過ぎだ、何できちんと伝えられないんだ、などと言われる結果になることもあります。また、やさしい心で他人のつらさを感じるからこそ、心が揺れてしまい、判断が揺れて、よい言動につながらず、結果的に問題になってしまうこともあると思います。「やさしい心」が問題につながってしまうこともあるということです。問題が起こったとき、起こした人の心の問題であるというだけでは、本当の解決と成長には至らないと思います。生活の中でも、知識、思考・判断、表現技能などにも視点を当て、心のもちようなどとバランスよく育てていくことが大切だと思います。困難に突き当たるのは、「やさしい心の持主」であるからなのかもしれません。
 やさしい心の持ち主である三小の児童たちは、多様な考えを導く知識や思考、そのよさを認める心と態度、自分に取り入れる判断、それらを伝える言葉をもつことができると信じています。このことが児童にとって多方面に生きて働く力となり、充実した日常をつくるように努めていきます。そのためにも、今後も家庭・地域との連携をより深めながら取組を進めていきたいと思います。今年一年のご協力に心より感謝申し上げます。

みんなの想い・奏でよう 音楽と共に = 音楽会 11月25日・26日

 

28年度三小だより12月号写真01

「1年生」リズムにのって元気いっぱい歌う1年生。
みんなで合わせる音楽の楽しさを実感しました。

28年度三小だより12月号写真04

「4年生」3拍子のリズムに乗せた2部合唱。
陽気なサンバも会場を沸かせた4年生

28年度三小だより12月号写真02

「2年生」森の動物たちになりきって
振りもつけて歌ったり合奏したりした2年生。

28年度三小だより12月号写真05

「5年生」ブラームスの名曲を見事に表現して
小学校最後の音楽会を成功させた5年生。

28年度三小だより12月号写真03

「3年生」はじけるようなエネルギーで歌い、
楽しいメロディーの掛け合い演奏もした3年生。

28年度三小だより12月号写真06

「6年生」地球への賛歌を歌い上げ、アラジンメドレーを、雰囲気を変えながら演奏した6年生。

中央学園の窓

七小 短縄で体力向上! 短縄旬間が始まります。

 12月7日の体育朝会から、短縄(縄跳び)旬間が始まります。朝会で跳び方を確認したあと、21日まで、中休みに全校で短縄を行います。短縄カードには、できた技や回数をつけていきます。どこまで上手に跳べるか、各自がめあてをもって頑張ります。

四中 2020東京オリンピックに向けて

 11月21日(月)にオリンピック・パラリンピック教育として、日本陸連(成蹊大学准教授)の三浦康二先生から、2年生とE組が「競歩」を学びました。競歩の基礎を学びながら、身体によりよい歩き方も学ぶことができた貴重な体験でした。
12月1日(木)~9日(金)に三者面談があります。2学期のまとめや進路の話をします。

三鷹中央学園評価アンケートについて

教務主任  谷口 恒宏

 10月末に「三鷹中央学園評価アンケート」を実施し、おかげさまで93.5%のご家庭からアンケートを回収することができました。ご協力ありがとうございました。
 三鷹中央学園では、コミュニティ・スクール委員会評価担当の皆様が中心となり、学校と協議しながらアンケートの作成をしています。今年度は、アンケートをウェブ化する試みをしました。個人が特定されることなく、また、個人情報の保護等にも細心の注意を払い作成してくださいました。いかがでしたでしょうか?感想等を保護者会等でお聞かせいただければと思います。
 アンケートから成果と課題をとらえ、学園で共有することで、今年度芝生養生期間に四中の校庭を使用することにつながりました。アンケート結果を基に、その他にも児童にとってよりよい教育活動が推進できるようにしています。
 現在、今年度のアンケートの分析を行っています。各項目はもちろん、項目の相関についても分析し、成果と課題をとらえています。結果につきましては、2月以降にホームページでご覧いただけるようにする予定です。来年度の教育活動に生かせるようにしていきます。今後ともご理解とご協力をお願いいたします。

教室の窓 【4年生】保健の学習を行いました

第4学年主任 内海 潤子

 4年生は11月に保健の「育ちゆく体とわたし」の学習を行いました。4年生の児童はこれから高学年に向けて体が大人へ向けて大きく変化していきます。安心して自分の変化を受け入れられるようにするために、この時期にとても大切な学習です。
 1時間目「変化してきたわたしの体」…身長や体重は年齢に伴って変化することを理解する。発育の仕方には個人差があることを理解し、その違いを肯定的に受け止める。
 2時間目「大人に近づく体」…思春期に起こる男女の体の外見上の変化を理解し、自分のこれからの体の変化に見通しを持つ。
 3時間目「体の中で起こる変化」…思春期になると、女子では初経、男子では精通が起こることを理解する。
 4時間目「すくすく育てわたしの体」…よりよい成長のためには、食事、運動、休養・睡眠が必要であることを理解する。
 3時間目は養護の高橋主幹教諭が、4時間目は坂東栄養士が授業に入り、専門的な立場からの指導を行いました。3時間目の授業では、子供たちにとって初めて知ることも多く、始めは動揺している様子も見られましたが、学習を進めていくうち、「大人に近付いているしるし」であり、誰にでも起こることで、何も心配はいらないということを理解し安心した表情に変わっていきました。また、男女の違いを全体で学んだことで、互いへの理解も深まりました。
 近い将来思春期を迎えた自分に対して「おめでとう」「心配いらないよ」などのメッセージを書いている児童も多く、これからの自分の変化を肯定的に受け入れられている様子が感じられました。
 また、教科書資料によると、思春期には午後9時に成長ホルモンの分泌が一気に高くなります。9時に眠っているためには、それより前に床につかなければなりません。お子さんの就寝について、ぜひ一度一緒に振り返ってみてください。

4年生が「地域安全マップコンクール」(警視庁・東京都共催)でデザイン賞を受賞しました

 4年生は、1学期に総合的な学習の時間「地域安全マップを作ろう」で作成したマップを、三鷹警察署を通して、警視庁・東京都のコンクールに出品しました。多数の応募の中から、デザイン賞を受賞しました。授業づくりにご協力いただいた三鷹警察署、三鷹市安全安心課、保護者・地域のボランティア、みたかスクール・コミュニティ・サポートネット、三鷹中央学園コミュニティ・スクール委員の皆様、取材にご協力くださいました皆様ほか、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
 2学期には、1学期のマップ作りの成果を生かし、自分たちにできることとして、地域の安全を呼び掛けるポスター貼り、ゴミ拾い、落書き消しなどに取り組みました。
 お近くの町会・自治会等の掲示板に三小の児童が描いたポスターがあるかもしれません。

28年度三小だより12月号写真07

道徳授業地区公開講座

道徳教育推進教師  張谷 綾

 11月5日(土)に道徳授業地区公開講座を開催しました。各学年の授業参観、また、講演会へも多数ご参加くださいまして、ありがとうございました。
 授業では、子供たち同士の様々な意見から、自分が今までどうだったかを考えることができたと思います。講演会では、親と子の関わり方について、具体的な例を挙げて話を進めていきました。昨年度よりも参加者が増え、とても有意義な時間になりました。
 今回は、昨年度と同様「主として人との関わりに関すること」に重点を置いて指導をしました。道徳で一番大事なのは、きれいごとを並べるのではなく、本音を引き出すこと。子供たちに限らず、誰もが心の中で弱い部分を持っています。そこを頭ごなしに切り捨てるのではなく、できない自分を知った上で、でも、人と関わっている以上自分も相手も幸せになる方法は何か…と考えるのが道徳の時間です。
 みんなが気持ちよく生活するためには、きっと我慢や努力なども必要になってくるでしょう。最終判断は自分自身ですが、数年度に授業と同じような場面に直面した時、あの時はこう思ったからこっちの気持ちを優先しよう…と思い出してもらえるよう、これからも話し合いを続けていきます。

28年度三小だより12月号写真08 28年度三小だより12月号写真09

―12月の行事予定―

11/29~9(金)三小体つくり運動週間[第2回]
11/30~2(金)学園交流あいさつ運動
 1(木)児童集会 
 2(金)朝読書 保護者会(1・2・3年)14:45
 5(月)児童朝会 委員会⑧ 
 6(火)保護者会(4・5・6年)14:45
 7(水)避難訓練 4時間授業(校内研究授業のため 6年3組のみ5時間授業)
 8(木)児童集会 
 9(金)朝読書
12(月)児童朝会 クラブ⑩ 
13(火)なかよしグループ活動
15(木)音楽朝会
16(金)朝読書 校外学習(6年 ハンセン病施設)
19(月)児童朝会 行政相談出前授業(6年)
20(火)スマイルフェスタ(5,6年)※七小児童と交流を深めます
21(水)4時間授業 給食終 大掃除
22(木)4時間授業 終業式 給食なし 
26(月)冬季休業日始
3学期始業式 1月10日(火)

三小体つくり運動週間(第2回)~12月9日(金)

 全校児童で体つくり運動に取り組みます。今回は、運動委員の児童が運動のポイントを吹き出しに書き、掲示してくれています。「手と足の動きを合わせる」(立ち幅跳び)、「カエルの足にして足に力を入れる」(登り棒)など・・・。こつをつかんで上手に体を動かし、「めざせ!三小運動名人」カードのサインを集めましょう。 28年度三小だより12月号写真10

みたかスクール・コミュニティ・サポートネットが東京都教育委員会から感謝状を贈呈されました

 11月5日(土)、みたかスクール・コミュニティ・サポートネットが、三鷹中央学園を中心とした防災教育や様々な学習支援活動により、学校活動支援団体等に対する東京都教育委員会感謝状を贈呈されました。

 

28年度三小だより写真11

表彰団体を代表して取組を発表しました。

スクールカウンセラーの勤務日

木曜日 長谷川 和泉(市SC)8:30~16:45
金曜日 兼城 賢志(都SC) 9:30~18:00
◎電話等で予約をしてからお越しください。

 

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平成28年度 三小だより12月号(PDF:720KB)

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三鷹中央学園三鷹市立第三小学校

〒181-0012 東京都三鷹市上連雀4丁目12番3号

電話番号:0422-43-2128

ファクス番号:0422-76-0675